デザインの権利と保護

Vol.123 ストック素材を安心して活用するために – PIXTA ZOOM勉強会 –

2021.1.19

活動報告

ストック素材を安心して活用するために、PIXTA様をお招きし、勉強会を実施しました。

皆さんはストックフォトを利用する際にエージェンシー各社の規約を把握して使われていますか?

デザイン保護委員会では2019年に株式会社アマナ様をお迎えして<ストック素材を安全に利用するための実践講座(https://library.jpda.or.jp/rights_protection/2594.html/)>を実施し好評を頂きました。今年度は、2021年3月にPIXTA株式会社様をお招きし、<ストックフォトを安心して活用するためのZOOMセミナー/仮称>を開催する予定です。
それに先駆けて、講師をしていただくPIXTAの野口様より、11月19日に当委員会でプレZOOMセミナーを行いました。
参加者は、委員5名、委員会外招待6名、計11名でした。

まず感じたことは、二年の年月の中で微妙に法律が変わっているものもあり※エージェンシー各社、規約の内容が異なることも注意しなければいけない点です。
誰もがネットから手軽に画像や素材を見つけ出すことができ、利用も加工も簡単にできてしまう環境の中で、気をつけなければいけない事が前より増えたようにも思います。利用する側が規約を理解した上で購入するのが前提ですが、エージェンシーへ素材提供する側のルールもあります。素材提供者は必ずしもプロのフォトグラファーやクリエーターだけでなく、様々な人が提供している、ということも利用者は理解しておく必要があります。

数年前こんなことがありました。<甘夏みかん>の写真を探していて、キャプションには<甘夏みかん>とありましたが、実際よく調べてみると<はっさくみかん>でした。その会社に問い合わせると、素材提供者が<甘夏みかん>といって提供したものなので、エージェンシーはそれについて確認する行為はしないとのこと。

【画像を買うとはどういうことか】
・ロイヤリティフリー(RF)一度購入すれば何度でも使える。でも使用履歴の追跡はできない。
・ライツマネージド(RM)使うたび料金を支払う。(使用履歴の追跡ができる)

使い方やルールを守りさえすれば安心して使える便利なものですが、実際使おうと思うと「これ、大丈夫かな?」「こういう使い方は良いのかな?」と心配に思う時がありますよね。
今回の勉強会では、前回の内容と同様の部分もありましたが、ストック素材の使い方や法律に絡む権利について再確認になりました。日ごとに進化しているストック業界のこと、新しくなった法律のことなどを、3月のセミナーで皆さんも知ることができます。また、コロナ禍にある中で、在宅やサテライトオフィスなど、リモート環境下でデザインワークをするとき、相談相手がいなくて困ってしまうこともあると思います。参考になる判例や事例なども織り交ぜてわかりやすい内容となっておりますので、あらためて学ぶ機会にしてみてはいかがでしょうか。そして安心してデザインワークに取り入れていただきたいと思います。

※著作権法第30条の2(付随対象著作物の利用)の規定が追加されています。
いわゆる“写り込み”が一定条件で許容されました。

(2021年1月19日 デザイン保護委員会 担当 高林めぐみ)

◆このページに限らずVol.1~これまでに掲載した内容は著作権・他で保護されています。
無断転用はお断りいたします。引用の場合は引用部分を明確にし、出所の明示をお願いいたします。
 

情報発信

<お知らせ>
3月にストックフォトについてのセミナーを開催します!
日 程:3月3日(水)
テーマ:「〜安心して画像を使うために〜 PIXTA権利セミナー」安全に画像を使うために知っておきたい基礎知識について。
講 師:ピクスタ株式会社  野口 亨子様
定 員:100名
会 費:無料
会 場:ZOOMにて開催

※詳細は次号掲載いたします。

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