情報の森コラム

Muito prazer (ムイント プラゼール)

[エコ/サステナビリティ] 2010.8.16

ブラジルに出張で行ってきました。サンパウロに2週間滞在です。
いやぁ、ブラジル、意外と手ごわいです。英語 ? ほとんど通じません。
“ Can you speak English ? ” “ NO ! ! ! ” 間髪いれず “ NO ” です。まるでオリンピック男子100m決勝です。すごい反射神経です。しかたないのでメモ、印刷物もしくは即興のイラストや写真の出番です。英語が世界の標準語なんて誰が言ったのでしょう。
ただ、ありがたいのはお店や空港でこんなやり取りをしていれば当然、後ろには長蛇の列ですが、ブラジルの人、待つことに寛容です。ほとんど何の問題も発生しません。極東の島国では、すごい勢いで睨まれちゃいますよね。心のユニバーサルデザインとでも言いましょうか。誰もが優しい心で接する。 Viva ! Brasil です。

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ブラジリアンはサッカーが大好きです。滞在期間がサッカーのワールドカップに重なり、ブラジル戦のある日は、試合開始2時間前から、みんな観戦モードです、(現地では午前11時か午後3時が試合開始でした)試合終了までは仕事もしばし休憩となります。ブラジルが得点すれば、街中で歓声が上がり、失点すれば悲鳴が聞こえてきます。老若男女分け隔て無くサッカーに熱狂します。試合に勝利すると花火が上がり、街中の車がブラジル国旗を掲げて走ります。(ご覧のように我々も仕事よりサッカーです。)

昼はサッカー観戦、夜はボリューム満点の食事とお酒、こんな暮らしを2週間続けふと、気づけば体重3キロ増です。何たること。恐るべし、ブラジルであります。
以上、ブラジルよもやま話でした。と危なく終わってしまうところでしたが、調査研究委員会が運営するこのコーナー。少しは真面目な話もと言うことで後半に続きます。

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私が訪れたサンパウロは南米一の都市で人口約1,100万人、2008年の都市GDPは3880億ドルで世界10位と言う巨大都市です。店頭には様々な商品が溢れ、日常生活での不便はほとんどありません。ただし日本のようにコンビニが多数存在するわけではなく、昔ながらの売店、食堂兼雑貨屋といった形態がまだ中心です。

町の中心から少し外れると、自動車社会のブラジルでは駐車場完備の大型スーパーが点在しています。パッケージの環境対応はどうなの?なんてことを観察してみましたが、パッケージ自体の素材云々は余り気にしていないような・・・?食品に限れば、店頭に並ぶ容器は今でも、缶、瓶が多く続いて紙容器といった順でしょうか。

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一方で、ごみの分別回収はかなり定着しており、駅、ホテル、ショッピングセンターなどの公共性の高い施設では、目立つ場所に五つに色分けされた分別型のダストボックスが完備されています。
総じてパッケージ自体の環境対応は、まだまだこれからの課題のようです。南米一の都市にしてこの様な状況です。日本国内にいると環境に優しいパッケージや素材は随分と身近になってきましたが、世界に目を向ければまだまだ、新しいものなんですね。そう考えれば、パッケージに関わる仕事に携わる私たちが、エコなパッケージを世界に向けて、もっと大きな声で発信していくことはとても意義あることなんだと、地球の裏側で考えた次第です。

(記:高田知之)

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