情報の森コラム

東京都内の階段と手すりについて

[UD/ユーザビリティ] 2018.1.15

昨年、病気を患い歩行のリハビリを続けている毎日です。
ほぼ、歩くことには不便はないのですが、階段は苦手です。
手すりが付いていると安心して上り下り出来るので、ありがたく思っています、
東京都内の階段は、ほぼ手すりが付いているのでありがたいと思っています、
以前は、ほぼ触ったこともなかった様に思います。
たぶん多くの人が関心がないと思います、お役所の規定や基準も
付いていれば OK という感じではないでしょうか。
実は、声を大にして言いたいのは、これからです。ひじょーに困っています、
怒っています、なんとかしてほしいです、
具体的に事例を挙げていきたいと思います。

●タイプ 1:
手すりが途中で切れている、最初や最後のところが少し短い。
ちょっと足りないタイプです。特に下りる時に短いと、手すりに届くまでが
とてもスリリングで、このまま落っこちたらどうしようかと怖くなります。
手すりに届くまでは賭けです。


タイプ 1:手すりの先端に掴まるのに上半身を前傾させなければならない。
もしくは、一段目、二段目くらいまで手すりなしで下りなければならない。

●タイプ 2:
手すりの高さが合わないタイプ。ちょっと高いタイプは、手すりの下を
持って上り下りしますが、低いタイプは、これまた怖いです、下り階段などは、
落っこちそうになります。


タイプ 2:178cm の私でもこの手すりは掴みづらいので、柱の部分を掴んで使用しています。

●タイプ 3:
手すりの形が一直線ではなく、波状になっているタイプ。
一見、デザインされていて格好よくユニバーサルにも見えますが、実際、とても
使いづらいです、階段と手すりの段差が合っていないのが実情です。
このタイプがある時は避けて別の手すりを探します。


タイプ 3:波状になっていて身体を支えづらいです。

●タイプ 4:
これが信じられないくらい理解できない例です。とある地下1階に
あるお店の階段ですが、見た目は木製の綺麗で広い階段、手すりも木製で綺麗です、
よくできた手すりと期待して掴んでみると、なんと手すりと壁の間に隙間がない、
指が壁側の隙間に入らない、つまりちゃんと握れないのです。これは、どうしたことか
理解不能です。さすがに温厚な性格の私も、初めて店のスタッフさんに苦情を
言いました。おそらくスタッフも知らなかった様で、ポカーンとしていました。
手すりとは、それだけ無関心な存在なのです。


タイプ 4:隙間がないので、手すりを掴むことができません、手すりの機能を果たしていない。ただ付けただけの例。

パッケージデザインに携わる関係上、至れり尽くせりのユニバーサル
デザインの世界が当たり前、人に対して思いやりがあり優しい日本人なのに
この手すり問題は、甚だ残念でなりません。

(記:丸本彰一)

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