パッケージデザインの価値はどうなるか研究会
I. 全体概要
◆はじめに
社会の変化と技術の進展で、求められるパッケージデザインはどう変わるのか、未来に向けてその価値はどうなるか? 調査研究委員会では、2018年度からこれらの探索に取り組みつつ、2019年3月、9月と継続的に研究会を開催してきました。サステナビリティを根底に置きながらその価値をデザインでどう高め、最終ユーザーである生活者にどのようにアプローチをしていくのか・・議論を通して見えてきたパッケージデザインのあり方と期待について「東京国際包装展ーTOKYO PACK 2021」(主催:公益社団法人日本包装技術協会)の場で発表いたしました。
本コーナーでは、「TOKYO PACK 2021」内に設けられたパッケージデザインパビリオンでのブース展示、およびパッケージデザインセミナーでの内容を基に、その概要をご紹介していきます。
◆背景と問題意識:Imagining a Future ~未来に思いをはせる~
常に変化する社会の課題はどうなっていくか、どのような未来が予測され、それに向けてどのような開発が進められているか、人々の生活はどう変化していくか、その時、パッケージは、パッケージデザインはどうなっているだろうか・・このような問題意識で、委員会では「Imagining a Future ~未来に思いをはせる~」をコンセプトに、情報収集、課題抽出のワークショップを繰り返し、いくつかの仮説を引き出しました。これらを広く投げかけ、深掘りしていくために研究会を開催することとしました。
◆研究会の開催:2019年3月、9月
2019年3月には「パッケージデザインの価値はどうなるか」と題した最初の研究会を開催。日本包装専士会の未来包装研究委員会の方々とJPDA調査研究委員会によるパネルディスカッションにより、技術、デザイン両面から気づきを得ました。同年9月の第2回研究会では、変化の激しい買い物テクノロジーの最新事情をとらえつつ、参加者の方々とグループディスカッション、 「未来の買い物とパッケージデザイン」を探りました。
◆その後の考察:Imagining a Future 2020
2020年3月には、サステナビリティとパッケージデザインをテーマにした第3回研究会の開催を予定していましたが、COVID-19の拡大影響でやむなく開催は見送り。国連が主導するSDGs(持続可能な開発目標)についての理解も深めるとともに、刻々と変化する事態、早くやってきた未来を注視しつつ、委員会内でワークショップとまとめ作業を進めました。
◆こんな未来、ワクワクしませんか?
COVID-19のさらなる拡大で終息が見通せない中、ワクワクする未来を描くことはできないか? さまざまな分野におよぶデジタル・テクノロジー、新たな買い物体験、確実にやってくるサステナブル社会・・パッケージデザインを取り巻く未来の生活シーンをイメージし、一部のアイデアはビジュアル化を図りました。
2021年7月掲載 調査研究委員会
担当理事:桑 和美/高田知之/中越 出
パッケージデザインの価値はどうなるか研究会 担当委員:足立美津子/巨椋栄蔵/清野泰輔/齋藤郁夫/佐野良太/鈴木樹子/西島幸子/福本佐登美/丸本彰一/三原美奈子/宮城愛彦/吉野加代子